この夏に発売開始されたRYOGA/LEシリーズ、そろそろ皆さんの街の楽器店にも並んでいる頃かもしれません。
まだまだ見慣れないオリジナルシェイプのギター&ベースですから、皆さんには謎だらけのブランドかもしれませんね。
そこでこのブログで”徹底解剖”と題して、こだわりの数々をわかりやすく解説していきます。
盛りだくさんなのでエレキギター編とベース編の2回に分けて公開します。
コンセプト
RYOGAのコンセプトは「ライブパフォーマンス・ギア」。エレキギター&ベースの醍醐味はやはりバンド演奏です!バンドアンサンブルのなかで、楽器を演奏することの愉しさを最大限に感じてもらいたい。そのためのツールとしてRYOGAをデザインしています。
- 立奏、座奏ともに長時間弾いていても疲れにくいデザイン
- バンドアンサンブルに調和しながらも抜けが良く存在感あるトーン
- 現代的なロックバンドをイメージしたキレとスピード感あるサウンド
最もこだわったのはそのボディバランス
オリジナル形状だから伝統的なデザインに縛られない設計が可能になりました。やや薄めのボディ厚で重量そのものも軽めにしていますが、更に特筆すべきは、ストラップで背負った際に重量バランスが良く、実際の重さよりも軽く感じる点です。楽器が安定して疲れにくいので、激しいライブパフォーマンスはもちろん、日々の自宅練習で長い時間弾いていても疲れにくいのは大きなメリットといえるでしょう。
座奏時と立奏時のポジション変化が少ないのもポイントで、「家で弾けたのにスタジオで弾けなかった」ということを少しでも改善したいと考えました。
店頭では是非ストラップをつけて背負ってみてください!
①重厚な金属のブリッジやコンパクトで軽量なヘッドなど、全体でブリッジ周辺に重心がいくように設計。
右の腰骨あたりで安定し、動いても楽器の位置がブレにくいです。
②SKATERでは左右非対称なシェイプとともに、ストラップピン位置はあえて中心からずらして設置しました。
③ホーン部分(楽器左上のツノのところ)はやや短めなので、ストラップが鎖骨を包み込むように体に沿います。
以前、当ブログでRYOGAの全般的な特徴を説明させて頂きましたのでそちらもご参照ください
LEシリーズの特徴
基本コンセプトはそのままに、海外生産により学生でも手の届きやすい価格を実現、またその使用環境に合わせた仕様にアレンジしました。
まだ楽器演奏に十分に慣れていない方でも、持ったときから弾きやすさを感じて頂けるようにしています。
- スケール:SKATER、HORNETともにミディアムスケールを採用。
- ネック:楽器になれていない方にも弾きやすくスリムにしたネックグリップ。
- ピックアップ:高出力タイプを搭載。ピッキング強弱の粒が揃い、音も良く伸びるのでソロも弾きやすい。
<ミディアムスケールとは?>
この場合のスケールとは、ナットからブリッジまでの弦長のことを指します。
- ロングスケール:648mm
- ミディアムスケール:628mm
従来のPROシリーズと比べると、LEシリーズはナットからブリッジまでの弦長が2cmほど短くなっています。
メリット
・フレットとフレットの距離が短かい
手の小さい方でも指が届きやすいので、ローポジションのコードも弾きやすい。
ヘッドまでの距離が近くなるので一番遠いペグまで楽に手が届き、チューニングしやすい。
・弦の張力が軽減
弦の張りの強さを”テンション”といいます。ミディアムスケールでは少しだけテンションが緩くなるので指が痛くなりにくく、チョーキングもしやすいです。
デメリット
・サウンドの力強さが減少
ロングスケールの方が迫力のあるサウンドが出る傾向にあります。ただ、有名なレスポールタイプをはじめとしてミディアムスケールは一般的に使われており、サウンド面で劣るという印象は無いと思います。さらにこのLEでは高出力ピックアップを搭載しており、サウンドの迫力も遜色有りません。
<S-Hレイアウトのピックアップ>
オリジナルピックアップを搭載
LEシリーズ用に新たに開発したオリジナル。アルニコ5マグネットを使用した高出力タイプです。
フロントピックアップ
- シングルコイルピックアップ:クリーンでアタック感があり、キレのある高音域。
- 取付方法:ボディに直接ネジで固定する”ダイレクトマウント方式”。しっかりと固定され、タイトでスピード感溢れるサウンド。
リアピックアップ
- ハムバッカーピックアップ:音が良く伸び、中低音域まで太く歪ませやすい。
- 取付方式:樹脂製のリングを介してボディにぶら下がる”エスカッションマウント方式”。ふくらみのあるサウンドになります。
効果的な使い方
特にアンプで歪ませた際は、ピックアップ出力の大小が「音量ではなく歪み量の大小」としてアンプから出ます。
フロントに切り替えるだけで歪み量が減り、クリーン/クランチに適した音になるため、
フロントのシングルを活かして「フロントでバッキング、リアでソロ弾き」のような使い方が最も効果的です。
- バッキング時:フロントでクリーンや軽い歪み。キレのあるコードカッティングや透明感あるアルペジオ。
- ソロ時:リアでオーバードライブON! 良く伸びるリードギターが心地よい。
SKATERとHORNETのどっちを選ぶ?
フレット数の違い
- SKATER:24F
- HORNET:22F
ネック取り付け位置の違いによる演奏感
- SKATER:ネックが左側にせり出したように感じます⇒ハイポジションの演奏性が高い
- HORNET:ナットまでの距離がより近く感じます⇒ローポジションまで手が届きやすい
フロントピックアップの取り付け位置の違いによるサウンドの変化
- SKATER:24F仕様のため通常のSTタイプと比較してブリッジ寄りにある。
STタイプのフロント位置よりも後ろにあるのでブライト、かつセンター位置よりも前にあるので太い音。
キレがありながらも十分な太さがあるため、コードカッティングに向いている。
- HORNET:SKATERよりもネック寄り。より甘く太いサウンドが得られ、フロントでのソロ演奏も心地よい。
更に2ボリューム仕様のため、フロントのボリュームを下げればよりクリアにも出来る芸達者です。
ボディ材の違い
- SKATER/LE:ポプラ材・・・癖のない扱いやすい音質
- HORNET/LE:ガブーンマホガニー材・・・甘く粘りのあるトーン
- SKATER/LEC:(TOP)スワンプアッシュ/(BACK)アルダー材・・・抜けの良い中音域
- HONET/LEC:(TOP)スワンプアッシュ/(BACK)ガブーンマホガニー材・・・太く甘いなかにも芯があるサウンド
使い方提案
- SKATER:J-POP/ROCKなど歌モノでは、間奏時も単音ソロではなくコードカッティングや高音域でのオクターブ奏法を多く使う傾向があります。SKATERではそのようなスタイルに合った弾き心地とサウンドが得られます。サウンドにキレがあり、エモーショナルなロックバンドのギターボーカルに向いています。
- HORNET:特に最初の一本としてマルチに使用できる点が魅力です。電装系もシンプルながら2ボリュームならではのサウンドメイクも楽しめます。全体のコンパクトさ、ヘッドまで楽に手が届くという点で小柄な方におすすめです。ツインギターバンドではリードギターに向いています。
気になるサウンドは?
どのモデルもモダンなロックに対応するようデザインされています。歪ませたときに粒立ちが揃い、エフェクターとの相性も良く扱いやすいサウンドです。
モデルごとのサウンド詳細はレビュー動画をご確認頂くのが一番よくわかると思いますので、ご紹介します。
レビュー動画
WEBサイト”エレキギター博士”で演奏動画を配信、是非ご参照ください。
www.youtube.com
博士のわかりやすいレビュー記事も必見です!
guitar-hakase.com
RYOGAについてもっと知りたい方はこちら
RYOGA/LEシリーズ製品ページ
RYOGA公式サイトTOP
公式ホームページには各モデルの紹介や最新のキャンペーン情報など盛りだくさん。
www.ryogaguitars.com
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