10/19(金)~10/21(日)に東京ビッグサイトで開催される「楽器フェア2018」にRYOGAも出展!
2018楽器フェア公式サイト 2018年10月19日(金)、20日(土)、21日(日)開催! |
今回の楽器フェアではショー限定モデルや当日発売の新製品ご紹介はもちろんのこと、
RYOGA製品開発に関して、日頃から取り組んでいる研究の発表も同ブース内で行います。
まだ製品化には至っていない研究もありますが現時点での研究成果を発表をします。
楽器フェア2018出展予定アイテムご紹介
京都大学に行ってきました
2017年4月13日に京都大学のニュースリリースで「国産木材でエレキギターを作った」と発表がありました。国産材によるボディはこれまでも色々とありましたが、今回の発表である「国産材によるネック」というのはあまり聞いたことが無く、これが作られたことに大いに興味を持ちました。
その時の研究発表がこのような内容。京都大学の実験によるデータで実証したというのは何より心強いです。折も折、2017年1月2日よりワシントン条約によるローズウッド全種の国際間取引制限が始まったところで、輸入材に関する将来的な不安も高まっており、かなり気になる話題です。
話題のお二人にお逢いしてきました
左から、農学研究科の村田講師、修士課程学生(2017年当時)の前川氏。ニュースリリースから速攻でアポ取りをして研究室にお邪魔しました。
主に紙をつくるパルプ用チップとして利用される木材の音響特性を検証。その結果、シラカバ/ダケカンバ材はソリッドギターで一般的に使用されるハードメイプルに近い特性を持っていることが分かり、この研究で得られた音響特性値に従いボディにシラカバ材、ネックにダケカンバ材を使用したソリッドギターを試作していました。
実際にその試作ギターを弾かせて頂きダケカンバ材ネックのポテンシャルを確かめるとともに、他にも楽器に使用できそうな国産木材について様々な情報を得ることが出来ました。
試作ギター作ってみました
ネック材だけの検証が必要でしたので、デタッチャブルタイプのエレキギターを同品番で複数本用意しネック材違いのサンプルを作成。ダケカンバ材ネックと通常のハードメイプル材ネックのギターでサウンド検証を実施しました。
京都大学のお膝元でもある京都カナート店のスタジオを使い、プロギタリストの演奏を通じて客観的にその音を体験しました。音の事なので多少は好みにも左右されますが、参加者はみな良い感想で「ハードメイプルより良いよ」という方も。ヴィンテージサウンドとはやや違うものの、コシのあるしっかりしたサウンドのように感じました。
そしてRYOGAにインストール
RYOGAはいわゆるヴィンテージサウンドには固執しません。現代のROCK/POPSに向いたRYOGAらしいサウンドが出るならば伝統的なハードメイプルである必要はないと考えています。もちろん強度など様々な課題は京都大学の研究結果で裏付けがされているので安心して採用に踏み切れました。
木地段階でもとても美しく、メイプル材と遜色がない外観ですね。
建材では「現地の材料で家を建てるのが一番安定する」とはよく言われますが、同じ木製品と考えると日本の環境に合っている可能性がとても高く、かなり期待しています。
柾目で質の良い材料が手に入りました。生産者がわかって、原産地までトレーサビリティ(追跡可能性)が容易なのも材料選びのメリットになっていくでしょう。
今回試作したRYOGAは
SKATER-H3(TPR)
Val-B443(TPS)
楽器フェア会場ではこれらのノーマルモデル(ハードメイプル材ネック)と並べて展示し、弾き比べを出来るようにしておきます。
興味のある方はぜひ楽器フェア会場までお越しください。